――夜8時を過ぎる頃、他のやつらも続々とうちにやってきた。
でもコアなメンバーだけ。
女子はいない。
いつもだと遅いやつでも今ぐらいの時間には引きあげちゃって、再集合なんかしないんだけどな。
今夜は何か特別な話し合いでもするようだ。
みんな輪になって座っているから。
もちろんオレは布団でゴロゴロ読書中だ。
呼ばれてねーし。
「北中のやつらに、またうちの生徒がカツアゲされたらしい」
初めに口を開いたのは竜一だった。
「あいつら完全にうちを狙ってきてるよ」
タケシも続けて言う。
「今月に入って、こっちの被害は20件超してんじゃね?」
「何だ? オレらを自分たちの配下にするつもりか?」
「ここらで一発締めとかないとマズイんじゃねーの?」
なんてみんな口々にしゃべりだした。