「雪歩!!!」





見えなくなった小さな背中


その背中を追いかけてただひたすら走った



”ばいばい”



言われたからどれぐらい経ったのだろう


時間にしたらきっと10分ぐらい経っている


でもその10分が俺には1分に感じた




それは


雪歩に怒ってしまったことに対しての謝罪


ではなく


雪歩がどこかにいってしまいそうで
どこにもいってほしくない


そんな自分勝手な思い


それがあったからなんだ



その思い一つで

走り出していた



今まで雪歩と気まずい雰囲気になったことはない


ただの友達だったし



それ以上に雪歩が俺にいつも気をつかっていてくれたから