「美夜日!」

私が1人で庭の掃除をしていると幼なじみの初穂がやってきた。

「何?今忙しいから初穂の相手してる暇ないんだけど」

とクールな反応をしながらも内心初穂が来て喜んでいる私である。

「美夜日はいつもこの時間に掃除をしてるから俺にも手伝えることないかなって」

そういうとヘラッと笑った。

「バーカ!あんたが居なくても掃除くらい1人で出来ますよーだ」

私は初穂に背を向け掃除を再開した。

すると
「美夜日…」

初穂がいきなり私の髪に触れた。

「っ!?」

いきなりのことで顔があつくなった。

「髪に紅葉、ついてたよ」

そういってニコッと笑った。

「っ!!!」

それを聞いて変な勘違いをした自分が、物凄く恥ずかしくなってさっきよりも顔があつくなった。

「あっそ」

「???」

なにその俺は親切心でやったのにどうして怒っているのか理解できませんみたいな顔。

私が初穂の方を睨んでいると

「ねぇ美夜日」

いきなり初穂が口を開いた。

「何?」

私は早く掃除を終わらせたかったので落ち葉を掃きながら返事をした。

「好きだよ」

そしてお得意の笑顔をみせた。

「ふーーん…」

好きなんだ、へー…

って!
えっ!?!?
何が誰が!!!!?

「な、な、な、何いってんの!?」

あきらかに焦りを隠せてない私に向かってもう一度

「俺、美夜日の事好きなんだ」

「はぁ!?からかうのもいい加減にしてよね!!あんまりふざけているとぶっ飛ばすから!!!!!」

と、怒っている素振りを見せながらも内心かなり嬉しくて今にもとびはねそうだった。

「ふざけてないよ?」

「もういいから!帰ってよ!!!」

そういって私は無理やり初穂を庭から追い出した。