そんなの現実にあるわけないだろう?



妖精なんて、俺は本の世界でしか知らない。


俺は夢を見ているのか?





はは……きっとそうだな。



俺が女の姿になったのも。



この目の前にいる妖精とやらも。



きっと夢の中の出来事なんだ。



目覚めればきっと、元の姿の俺に……。




「ちょっと!人の話聞いてるの!?」

そのナナという妖精は、俺の頬を思い切りつねってきた。