後はリュウに頼まれたタコ焼きを買って戻るだけ。
「あー!うー!」
空いてるタコ焼きの列に並ぼうとした時、李久が大きな声を上げてどこかを凝視していた。
「どうしたの?」
「うー!」
必死に何かを訴える李久の視線の先には、綿菓子を作っているおじさんの姿。
「お、食べたいのか?」
頭にタオルを巻いたおじさんが李久に気付いて豪快に笑った。
満面の笑みで頷く李久。
両手を伸ばして必死に綿菓子を催促している。
「わかったわかった。買うからちょっと待って」
財布を出してお金を払った。
「ありがとね。ボウズ可愛いからたっぷりサービスしといてやったぞ」
おじさんは笑いながら特大綿菓子を手渡してくれた。
「わー、大きい!ありがとうございます」
嬉しいけど持ち運びが大変そう。