真剣な顔付きだから、それが冗談ではないことは明白で。



最近の俺様ぶりはあたしには発揮されないから油断してた。


矛先は完全に美久に向いてたのに。



「じゃあ李久連れてくから乗せて」



そう言うと、リュウは李久をベビーカーに乗せた。



ちょこまか動き回ろうとする李久のホッペを軽く突つく。



「う?」



汚れのない大きな瞳で訴えかけて来る李久。



「李久にも何か買ってあげるね」



「まんま!」



「ぷふっ、はいはい。食いしん坊りっ君」



頭を撫でると嬉しそうに笑った。