「あらら、愛翔の奴……美久ちゃん、ごめんね」 「みーくー?そんなこと言わずにかしてあげなよ」 膝の上に体をよじらせながら甘えて来る美久の頭を撫でた。 「やーだー」 「前はそんなこと言わなかったじゃん」 「うーっ」 「あーもう。砂の上に寝転んじゃダメでしょ」 膝の上からすべり落ちるようにして力なく砂の上に寝転ぶ美久に声を掛ける。 「汚れるから、ほら起きて」 「だっこ」 唇を尖らせながら拗ねるようにして美久が呟いた。