目を離すと何をするかわからない李久をお子様イスに座らせたままご飯タイムに入った。
今日のメニューは暑い夏にピッタリの野菜たっぷり冷麺。
時間がなくてそれだけしか作れなかった。
手抜きで申し訳ないけど
リュウは文句一つ言わないのでつい甘えちゃう。
「どうした?食べないのか?」
プーっと頬を膨らませて不機嫌なままの美久にリュウが優しく声をかける。
「…………」
無言の時はご機嫌ナナメの合図。
リュウもそれをわかっているから必要以上に美久に構う。
それが余計ワガママを助長させるのに……。
「お腹空いたら食べるだろうからほっときなよ。構うと意地はって余計食べなくなるよ」
「んなこと言ったってほっとけねぇし。美久、お腹空いたんだろ?」
抵抗してるつもりなのか、美久は下を見たまま目を合わせようとしない。