「美久大泣きしてるけど、なんかあったのか?」



「寝ててカエデちゃんに会えなかったから怒ってるの。いつものワガママだよ、朝も李久のおでこおもちゃで叩くし」



「はぁ」と軽くため息を吐くと、慰めるかのようにリュウが肩をポンポンッと叩いた。



そして


泣きじゃくる美久の体を抱き上げて、宥めるように優しく背中をトントン叩く。



「よーし、カエデちゃん今から呼んでやるからな」



「パパーっ……ひっく」



リュウに甘えるように美久が抱きつく。