あたしと同じくらいか、少しだけ年上っぽい。
なんでリュウの周りには綺麗な人しかいないのかな。
これじゃあ、考えないようにしてたのに意味ないじゃん。
これだけ綺麗な人に惹かれちゃう気持ちは良くわかる。
疑いたくないのに、リュウの浮気を疑っちゃうよ。
「あ、パパだー!パパー!」
ショックを受けていると、美久が突然あたしの手をすり抜けて走り出した。
大きな声を出した美久に、周りにいた人が注目する。
「み、美久!走っちゃダメ」
あたしの制止も聞こえるはずがなく、美久はリュウに向かって一目散。
走っている先を見ると、タキシード姿のリュウがかしこまって誰かと話していた。
仕事をしてる時のリュウは、ホスト辰巳の時と同じ顔をしていて。
家で見せる顔とは違って、かなりクールだった。