『いらっしゃいませ!』
子連れの若いお母さんが来た。
『すみませ~ん。これとあれとそれを3つづつ下さい』
『ありがとうございます。お会計は○○○○円になります』
(この人何人家族なんだ・・・)
そんな事を考えたりしながらせっせと仕事に励んでいた--
時刻はPM9:00前
『いらっしゃーいませ』
段々日々の疲れのせいかやる気の無くなる有の前にカップル様ご来店。
と思いきや柊子と尚君。
『よっ!』
『チャリ取りに来たよん』
ラブラブっぷりを見せびらかしに来たのか?
と思うぐらい手を繋ぎ尚君に寄り添っている柊子。
『あ~もうちょいで終わる!待ってておくんなされ!』
『OK~じゃあノリ弁一つ買うよ』
『ありがとうございますっ』
『有ちゃんの友達なら半額でいいよっ』と美人に弱い50代半ばの店長がニヤけながら言った。
一人寂しく弁当屋の看板娘を装う有。
二人仲良く弁当を半分に分けて食べる尚と柊子。
(ちっノリ弁のノリ抜きにしときゃ良かった。)
--数分経過--

『有ちゃん上がっていいよー。』
『お先に失礼します』
『有ちゃん土曜は遅刻しない様にね!』
『はいはーい』
そんなやり取りに柊子と尚はクスクス笑う。
『お待たせ!』
『本当待ち過ぎたよ~』
すると尚が話に入ってきた。
『柊子から聞いたけどさっきのメール有ちゃん?』
(っぎ、ぎく・・・)
『ごめ~ん、尚が気持ち悪いって言って気にしてたから言っちゃった。』
(はい!?柊子さん??何でカミングアウトしてんですか?)
『いや~まぁねぇ!』
と作り笑いで尚の問い掛けに返事する有。
『有ちゃんなんであんなメールして来たの?』
(い、言えねえ。ここは1.友情を取るべきか、2.自分のフォローをするべきか、3.暴露しちまうべきか・・・)
有は1を選んだ!!
『なんか暇で、なんとなくだよ。』
『・・・あぁそう。』
尚は有に対して引いた。
『まぁまぁ有はくだらない事が好きだから許してやってよ。』
柊子がおもしろい発言をかました。
有は340のダメージを食らった--
『あっそうだ。来週、俺と俺のつれみんなで花火やんだけど有ちゃんも柊子と来なよ!』
(イケメン来るかな・・・)
と内心わくわくの有は『うん、柊子がいるなら行きたいっ』とオッケーした。