『だからどうしてお前がここにいるんだ!』
『いや、あの…』
まさか、こいつのことを考えてて
外に出てきたなんて言えないよ…
そう椿から目をそらしてしまった…
『こんな夜道に一人で歩いてたら危ねえだろ!ましては何もみえない海だぞ!』
『海はみえるは!波の音も海の匂いも
月の明かりも!』
理解できない単語を並べてしまった…
でも、何故春馬君が私のことを、こんなに心配?するのか…
『もう、わかったお前家はここから何分だ』
『えっ…どうして?』
『どうしてって送ってく』
『はぁ?!そんなのいい!』
『女の子を一人で帰したくねぇ』
女の子…?
渋々家まで送ってくれた春馬君に、少し感謝していたハノン
最近では夜道は危ないどんなふしんしゃがいるかわからない世界だから
『春馬君送ってくれてありがとう』
『どういたしまして』
ポンポン…
そう言うと春馬椿はハノンの頭を軽く
ポンポンと叩いた
『じゃ、じゃぁまた明日ね!明日は静かにしてね!』
バタンっ!
逃げるかのように家の中に入って行った
逃げるより心臓の鼓動のほうが速かった…