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ミノルの部屋に入るのはこれで二回目
前は俺が家を飛び出してきて、この部屋に泊めてくれた
『この絵飾ってるんだね』
俺は壁に飾られた絵に目を向けた
“この絵”
それは二人で描いた夢の国の絵
カラフルな色使いのせいか他の絵より目立って見える
『うん、この絵は特別だから』
『特別……?』
『二人で作った僕達の世界、だから特別』
ミノルが“特別”なんて言うから、少し照れくさかった
『こんな世界が本当にあったらいいのに……』
ポツリと聞こえた声
ミノルが真剣な顔で絵を見つめていた
『………あるかもよ』
俺がそう言うとミノルは驚いていた
だけど次のミノルの言葉の方が俺は驚いた
『どこに……?』
ど、どこに……?
正直“あるかもよ”って言ったのは深い意味じゃなくて、何気なく出た言葉だった
だから“どこに?”なんて聞かれると思ってなかった
“どこに?”
そう聞かれて一番最初に浮かんだ場所、それは………