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俺は公園に着いてサッカーボールを地面に置いた
トントンー…と軽くボールを蹴った
俺とミノルだけが分かる合図、俺は空を見上げた
なんとか雨が降る前に公園に着けてよかった…
どしゃ降りになられたら、ボールの合図も雨音にかき消されそうだし……
そう思いながらいつものように耳をすます
ガラッ…と窓が開く音が聞こえ、ミノルがひょっこり顔を出し“今行くね”と口パクで言った
これもいつもの週末の光景
今日もまた俺とミノルの時間が始まる
公園で待つ俺とそこに向かって足を早めるミノル
階段を駆け降りるミノルの足音は俺には届かない
そう…終わりへの足音もまた少しずつ、少しずつ俺達に忍び寄っていた
これから降るどしゃ降りの雨、ぐちゃぐちゃに抜かるんだ地面のように
俺とミノルの足元は
もうすでに泥沼にはまっていたのかもしれない