「は?」



「だーかーら、肉まんはもう好きなヒトと食べれたから。


 次は"恋人"と一緒にピロシキが食べたい。」



「ピ、ピロシキ?え、ちょっと待って。好きな人って、え?」



どうやら、高瀬は混乱しているらしい。



もう。

はやく気づけ、ばーか。



今だ首をひねりながら懸命に頭を働かせている高瀬。




そんな高瀬の左手を、私はそっと握った。