「だから、あの、学校帰りに、一緒に、肉まん食べたいヤツ・・・・」
「はい?なに?」
後半の方が、ごにょごにょ言ってまったく聞き取れない。
「いっ、一緒に、肉まんっ-----」
「え?だから聞こえないって」
どうしてだろう、隣で聞いているはずなのに。
私、耳が遠くなった?それとも、高瀬の声が小さいのか?
私が思わず首をかしげようとした、その瞬間。
ずっと前しか見ていなかった高瀬が急に、くるりと体ごとこちらを向いた。
えぇ、高瀬一体どうした。
そう思ったのもつかの間。
「園田には、帰りに一緒に肉まん食べたいって思う人、いんの!!?」