りかsaidー

「りかちゃんおっはよー!」

「毎朝言ってるけど、りか『様』って呼んでよ」

「えぇー、だってそんな堅苦しいの嫌いなんだもーん」

堅苦しいのって……ルールでしょうが。


「まぁ、良いや。取り合えず千里のとこ行こ」

「ほいほーい♪」

この男は何で毎日毎日こんな上機嫌なの。

まぁ私も他人の事言えないけど(笑)


「あの2人、もう付き合ってるのかなー?」

「さぁ?秘密でしょ、学校にバレたらまずいし」

そう。
この学校は恋愛禁止。
最も執事との恋愛なんて言語道断。
そんな意味が分からない校則のせいで、私の薔薇色の高校生活がすべて崩れ去った……。


「ふーん」

何だろ、なんか視線を感じる……。

「な、何?」

俊也の方を見ると、やはり私をジーっと見ていた。

「いやぁ……あの2人が内緒で付き合ってるなら……俺達も付き合う?(笑)」

「……」

……はい?
どこからそういう展開になるわけ?


「結構です」

冷たくきっぱり言い放った。



やがて、もうすぐ千里の部屋までやって来た、その時


「祐助?」

顔色を変えた祐助が千里の部屋から出てきた。


千里に何かあったのかな?


私達は気になって、祐助の跡を追った。


その私達を追う影が背後でちらついているとも知らずに。