祐助saidー

「ふぁぁあ」

たくっ。
毎朝思うけど執事は4時起きって早すぎねぇか?
お嬢様が起きる時間は7時なのに。


とかくだらない事を思いつつ、千里の部屋へ向かった。


こんな事思ってるけど、本当は千里に会いたくて今日3時に起きたんだよな(笑)

こんな事絶対言えねぇけど。



「あれ、開いてる……」

何故か千里の部屋へ行くとドアが開いていた。

不用心だな。

寝ぼけて開けちまったのか?(笑)


「おーい、入るぞー」

中を覗き込み部屋の中にいるであろう千里に声をかけた。

「……」

しかし、返事がない。

朝風呂にでも入ってるのか?

でもシャワーの音聞こえねぇし。


トイレにも寝室にもいる気配はない。


どこ行ったんだよ……。

待てよ……これ、あの時と一緒じゃねぇか。

千里が学校を辞めたあの時と。

でもあいつに何もされてないから辞める理由はないはず……。
じゃあどうして……。

ん?
あいつ?

「まさか!」

俺は部屋を飛び出した。

まさかあの男、今日こそ千里を……!

嫌な予感がして俺は走るスピードを速めた。



「祐助ー?」