ーーーーキーンコーンカーンコーン



予鈴が鳴る。




掌の上に顎を乗せ、窓の外を眺める。






…この間の話し合い…なんで富谷遥樹は私を庇ったのだろう。



私を庇う必要なんてどこにもなかったし、そのまま私が散々言われているのを楽しんで見ていることも出来たはずだ。




なのになんで…自分の本性をさらけ出して私を庇う理由が何かあったのだろうか…?



ーーーーキーンコーンカーンコーン




本鈴が鳴る。



掌の上から顎を外し、教卓に目を向ける。



どうやらまだ担任は来ていないようだ。




教室が騒がしい。




変わらず富谷遥樹が数人の女子に囲まれているのが視界に入った。



…前は十数人と囲まれていたのに…




富谷遥樹の本性が見えて怖気付きでもしたのだろうか。



これだから人っていうものは。




表面のことだけで判断して、中身を知ればすぐに離れていく。



信じれない。。。



人を…