「ねぇ、」
女子の発言の声が聞こえる。
「なに?案があるなら大歓迎だけど…」
「あのさ、言い過ぎだと思わない?富谷様に向かってそんな口をたたく権利あなたにある訳?ねぇ?皆もそう思わない?」
「そうよ!富谷様に向かって!」
「ひどいわよ!!あなた!富谷様と一緒になったからってそんないい気になって!」
そう言われ、クラスの女子から批判を受ける。
富谷遥樹のことになるとすぐこうなんだから。
まぁ私も悪かったかもしれないけれど。
「あのさぁ、みんな、」
男子特有の少しだけ低い声が聞こえる。
真ん中の列の一番後ろにいる人が口を動かしているのが見えた。
…富谷遥樹…だ。