家の前に着き、玄関のドアを開く。
「ただいま〜!」
「「お邪魔します」」
ーーーパタパタパタパタ
お母さんがエプロンで手を拭きながら歩いてくる。
「あら、お友達?さ、どうぞどうぞ上がってちょうだい。」
何も言わないうちに、お母さんはスリッパを並べる。
「紅葉ちゃんと、、、もう1人は誰かしら?」
「すみません、挨拶が遅れました。私、水瀬蒼汰といいます。紅葉さんの彼氏です。」
「あら、イケメンね〜!さ、上がって上がって。」
私はそそくさとスリッパを履き、水瀬さんは遠慮がちにあがる。
ーーーガチャ。
「どうぞ、入って。」
紅葉と水瀬さんを部屋の中に入れる。