全ては、ここから始まった。




「西野様だわ~」

「美しく過ぎる!!」

「こっち、向いて!」



五月蝿い。五月蝿い。目立ちたくないのよ!
私、西野日向は文武両道でこの海明高校の生徒会長だ。
朝から、どこから声出してるのよ?
「皆さん、おはようございます。」と微笑みながら、私は登校する毎日だ。




「今日もお疲れ様~!」

「加奈子、おはよー」
この子は、中原加奈子。
私の大切な友達。
髪の毛は長くてふわふわでお姫様みたいだ。
いつも、誰か一人に告白されている。


「彼、もう少しで着く頃じゃあない?」と加奈子が………

きゃアアアアアアアア。
と黄色声が聞こえてきた。