「一体どうなってんの?ここどこ?」
 


疑問がぽろぽろ口から出てきた。
 


結ちゃんはうん、うんと頷きながら私の背を撫でる。その間も、まるで私は止まるのを知らないように疑問が口から出てきた。



しばらくそうしたあと、結ちゃんは静かに言った。


「だから言ったんですよ。須永学都に近づかないように」

「そうだよ、学都君は?」
 

私がきくと、結ちゃんは心底不機嫌そうな顔をした。


「生きて返すつもりはなかったんですがね、思ってたより手練れでやられましたよ。まさか私までこちらに連れてこられるとは」

「こちら?」


結ちゃんの言うことはよくわからない。ていうか、何か物騒なことを言わなかったか。
 

首をかしげると、結ちゃんは立ち上がる。



「まあ、話は後にしましょう。ここにいるのは危険です」

「え、危険なの?」

「ええ。多分そろそろ、来ますから」


結ちゃんの言葉が終わるか終らないかというところで、たたっと足音がした。
 

がさがさと音がして、人がぞろぞろと現れた。
剣やよくわからない武器を手にした人たちが道を塞ぐように囲う。RPGに出てきそうな、異国の制服を着た兵士姿の人たちだ。

数はざっと十人だろうか。