ほとんど時間は経ってないはずなのに、すごく長く感じて………


パッと焦ったように鈴城が腕をほどいた。


「わりぃ……。いきなり、こんなことして」

「……う、ううん!その……ちょっとびっくりしただけ」

「でもさ……ふざけてるとかじゃなくて本気だから。マジで考えてほしい」

「わ、分かった……」

「良い返事待ってるな。じゃ、教室戻りますか~!」


いつも通りの鈴城だ……。


うーんと背伸びをしてあたしの前を歩く。


友達に告白されるって、すごい不思議な気分かも……。


「あれ?姫川戻んねぇの?」

「あっ、いや、戻るよ!」

「……ちょっと俺のせいで気まずくなったな。ははっ!ごめん、ごめん」

「謝らないでよ!全然……気まずくないから」


あたしが笑うと、鈴城も笑ってあたしの頭を撫でた。


少し触れられただけでもドキドキする……。


はぁ~………緊張してヤバイよ!!



「鈴城のバーカ!!」

「は、はぁ!?俺!?」


あたしの心を掻き乱したアンタが悪いの!