結局は売り歩きしてるのはあたしと鈴城の二人きり。


千秋は最近、日向くんのこと気になってるみたい!


「なんか俺らって二人多いよな。またか、って感じ!」

「分かる~。このシチュエーション多いよね!」

「さっさと全部売って終わらせね?めんどくさい」

「よし!終わらせよっか!」



校内を散歩がてら歩いてるだけで、案外お菓子は早く完売。


やっと終了~!!


疲れた~………脚むくみそう。



鈴城とお菓子が入ってた箱と、お金をクラスの委員長に預けて廊下に出た。


だいぶ人いなくなったな~。


「……なぁ、姫川」

「なに~?」

「あのさ、ちょっと散歩行かね?」

「脚疲れたし、むくむ~!」

「暇だろ、どーせ!行くぞ!」


半ば強引に鈴城に連れてかれたあたしは、黙って背中に着いてく。


……何も喋らない鈴城なんて珍しい。


「なんか喋ってよ」

「余裕ねぇの」

「余裕…?」


鈴城ちょっと変だよ。