隣に座った愛理をシカトしつつ、スマホをいじって何も知らないふり。
すっと愛理の手が伸びて来て、俺のスマホを奪った。
「返せよ」
「ヤーダ。最近さぁ、メールも電話も無視するでしょ?冷たいし!」
「そんなつもりねぇよ」
「大切だもんね~。バスケ部マネージャーの幼なじみ♪」
結香のこと……知ってたか。
ニコニコ笑いながら話す愛理は、何しでかすか分かんない。
結香になんかあったら嫌だし……。
「アイツは幼なじみだって。俺の彼女は愛理だし!」
「ふふっ♪嬉しい。ありがとう、橙磨」
「信じてくれたか?」
「もっちろん!」
「それなら良かった」
「橙磨大好き~!」
俺にぎゅっと強く抱きついてきた。
こんな時に考える俺って相当、最悪だと思うけど………
そろそろ別れたいな~……。
文化祭終わった辺りで別れよっかな。