【橙磨side】
夏休み明けの9月。
スマホをいじりながら過ごす昼休み。
俺の向かい側にいる日向もスマホのゲームをしながら話し出した。
「文化祭さ~駄菓子屋に決定じゃん」
「え、そうなの?」
「言ってたじゃんか~!んで、めんどいから俺ら校内回って売る仕事でいい?」
「待って!絶対にその仕事めんどいから!」
「だって可愛い女の子に会えるチャンスじゃん♪」
スマホから顔を上げた日向は嬉しそうに話す。
実際、俺には彼女いるからそんなことしなくていんだけど。
可愛い女の子に会えるのは悪くない!
うん、ってことで異論ナシ!
「そろそろマジで彼女ほしいな~」
「日向の中で候補の子とかいないの?」
「千秋ちゃん!正統派美人!あともう一人いるんだけど、橙磨が怒るから言わなーいっ」
「誰!愛理とか?」
「え~……結香ちゃん♪」
こんなチャラ男に結香渡して堪るか!!
「ほらー!完全に橙磨の機嫌悪くなったじゃーん!」
機嫌も悪くなりますって。