眠たそうにふわふわした足取りで歩く橙磨の少し後ろを歩くあたし。


だって、なんか危なっかしいし!


「……隣、歩けよ」

「え、う、うん!」


掠れた声でそんなこと言われたらもう………


いくら幼なじみでもドキッとするよ。


「やー……ほんと眠たい……。家帰ってからなんも出来ねぇわ」

「おばさんいないの?」

「仕事。父さんも明日じゃねぇと帰んない」

「そっか……大変だね。何か手伝おっか?」

「マジ~?じゃあ、頼もっかな!」


今度は軽い足取りで家へと帰る。


ほんとに橙磨って分かりやすいな~。



家の扉を開けてあたしを入れてくれた。


橙磨んち久しぶりだ。


「やっぱ家が一番落ち着くな!マジで手伝ってくれんの?疲れてね?」

「大丈夫。橙磨ほど疲れてないから!」

「結婚したらいい嫁さんになるね、結香」

「それはどうも!ほら、洗濯物出して!」

「その言い方母さんみたいでなんかヤダわ~!」


リビングでゴロゴロする橙磨を一発蹴って、洗濯物の袋をもらった。


洗濯は家でも割りとするから出来る方だと思うし。