「おーい!起きろー!学校着いたぞ!」
とても寝起きに悪いほどの大きな声で目が覚めた。
この声は絶対に宮田さんだ!!
ゴシゴシ目を擦ってると、宮田さんが近付いて来てニヤリとニヒルに笑った。
「はーい、そこの幼なじみコンビはイチャイチャしなーい!」
「し、してません!」
「姫川はしてなくても、橙磨がべったりじゃーん!や~青春っていいよなぁ」
「うるさい宮田。早く進んで。ごめんね、結香」
「い、いえ!大丈夫です!静乃さん」
宮田さんこそ静乃さんにべったりじゃないですか~!
うん、これいつか言ってやりたい!
みんなが降りる中で、まだ夢の中にいる橙磨の体を揺すった。
この人なかなか起きないもん。
「橙磨。着いたから起きて。もう、家帰れるからね」
「んーっ………眠っ」
「早く降りよ?家帰ってゆっくり寝ればいいでしょ」
「………手」
あたしに手を伸ばすから、その手をぐっと引っ張った。
立ち上がるのもツライほど疲労たっぷり。
ふらふらしてるし………。
「合宿お疲れ様」
「ん」
あたしの頭を優しく撫でた。