昨日のあたしはなんて無責任な行動取ったんだろう………。


でも、きっとあの場面であたしが戻らなかったら橙磨のせっかくの心遣いムダにしたと思うし………


だけど一人だけ知らん顔して逃げたのは……



あー!!


もう分かんなくなってきた………。


とりあえず、橙磨に会ったらちゃんと謝ろう。


橙磨に嫌われるのはヤダ………。



帰りのバスに乗り込むと、中心にいる宮田さんがまた厄介な提案をした。


「最後だし、あえて学年ごとで座るか!」

「じゃあ私は宮田と乗ろうかしら。話あるしね」

「き、霧谷……きっとその顔は良い話じゃねぇな?」

「さぁ?ほら、早く座らないと後ろ詰まるわよー」


さっき静乃さんが「ガツンと言っとく」って言ってたヤツだ!


静乃さんカッコイイ~!


あ………で、でも、静乃さんいないとあたし一緒に座る人いない!?


だって、女子はあたしと静乃さんの二人しかいないもん!



「結香!」

「へっ!あっ………と、橙磨……」


今一番気まずいよ……。


「一緒に座るか!」

「いいの…?」

「全然いいよ。お前酔いやすいから窓際な」


そう言って、あたしの腕を引っ張り人の波を掻き分けて座らせてくれた。