バスケ部が練習する横であたしと静乃さんは、ドリンクを準備したりする。


意外に大変なマネ業。


筋肉痛になるほどだもん。



「静乃さん!1年生にドリンク渡して来ていいですか?」

「ありがとう。お願いするわ」


ニコッと笑った静乃さんに癒されながら、あたしはドリンクのカゴを持ち上げた。


相変わらず重たい…!



「あ!ありがと~結香ちゃん!」

「ううん!日向くんもお疲れ様!」

「可愛い子にお疲れ様って言われたら、疲れも吹っ飛ぶわ~」

「ふざけないでよー」


冗談っぽく笑う日向くんと話してると、集まってくる2年生。


その中には汗だくになってる橙磨もいて。


この暑さだから練習つらそう……。


「暑い~……」

「大丈夫?倒れないでよ?」

「あーツライ!……結香、手出して?」

「手?……はい!」

「結香の手冷たくて気持ち~!」



へ、へっ!!?


ぎゅっと橙磨に握られたあたしの右手。


確かに水触ってたから冷たくて湿ってるはず。