その背中はいつの間にか大きくなってた。
小さい頃は、あたしの方が大きかったのに。
力だって……多分、あたしの方が強くて勝ってた。
「結香の部屋どこ?」
「2階の廊下の突き当たり」
「俺らも2階!夜の自由時間とか行き来出来るじゃん!」
「そんなのいいからちゃんと柔軟しなさい!」
不服そうに唇を尖らせて、あたしの部屋まで荷物を運んでくれた。
お礼を言うと得意気な顔してスキップ。
はぁ~……テンションの高低激しいわ。
「結香、必要なモノ持ってすぐ体育館行くわよ。あと15分で練習始まるわ」
「はい!あの、体育館ってどこですか?」
「ここから、10分くらい歩いた場所にあるの。行こっか」
「今行きます!」
ペンとタオルと飲み物を持って、熱中症対策もバッチリ!
静乃さんと二人で体育館まで行く。
「広い……。めちゃくちゃ広くないですか!?」
「ええ。あれだけの人数が練習するからちょうどいいわ。設備もいいし」
学校よりも多くゴールの数あるから、練習しやすいだろうね~。