千秋と日向くんが、ちょっと良い感じの雰囲気になってたから鈴城と二人でゲーセンを出た。


時間も時間だし帰ろっかってね。


「姫川って、電車?バス?」

「バス!すぐ近くのバス停から帰れるよ。じゃ!あたしこっちだから!」

「もう遅いしバス停まで送ってく。早く歩けよ~」

「え、鈴城~待ってよー」


先に歩く背中を追い掛けて隣に並んだ。


不器用っぽい優しさが、きっと彼女さん惚れたんだろうなぁ~。


「こんな夜道は彼女と歩きてーな」

「あたしもー!んで、なんだかくん!怖い!みたいな!」

「お前はダメだ!女子らしさねぇもん。授業中寝てる時の顔ったら…ふはっ!」

「ガビーン」


確かに!!


あたしは普通の女子高生に比べたら女子力の欠片もないし。


そろそろ、初カレほしいよ~!!



「少し女の子らしく努力する!」

「でも俺はー……そのままの姫川で良いと思う」

「マジ?」

「マジ!」


鈴城に言われたらちょっと自信出たかも!