それからしばらくした放課後のこと。


あたしは合鍵を握り締めて、一人で日向くんちへ向かう。


初!合鍵日!



日向くんのマンションのドアの鍵をゆっくり開ける。


ガチャーーー


勝手に入るの少し気が引けるな……。


「お邪魔します……」

「あれ〜?華奈じゃん!来るなら連絡くれれば良かったのに!」

「日向くん!!お家にいたんだ…」

「今日の講義は午前で終わりだったから。あ、早速合鍵使ってみたんだ!」

「う、うん……。でも日向くんお家にいましたね」


早とちりした自分が少し恥ずかしいです……。


あたしばっかり日向くんのこと好きみたいじゃん!


「……明日は7時まで帰って来ないよ。俺!」

「へっ…?」

「メシでも作って待っててくれる子がいたら嬉しいな〜♪」


これは……チャンス!


明日は、ご飯を作って日向くんの帰りを待ちます!