だけど正真正銘あたしが好きなのは橙磨だけ。


誰にも入る隙なんてないんだから。


「おい、結香〜!さっき、部室から悠矢出て来るとこ見たけど浮気かー!」

「するはずないでしょ……。しかも、2個も下だよ!?」

「い、1個下ならしたの…?」

「バカ!浮気なんてしません!」

「結香大好きだわ〜」


汗だくのまま、あたしをぎゅっと強く抱きしめてくる。


ここ体育館!


まだ部活中だし!


「離れなさい!」

「結香を充電中〜」

「しなくていい!」


恥ずかしい……。


一気に体温上がった気分。



やっと橙磨の腕から解放されたあたし。


あたしだって、橙磨が可愛い女の子と浮気しないか心配なのに。


「橙磨こそ、浮気すんなっ」

「俺?しねぇよ。結香に一途だもん」

「ほんとに?」

「あ、不安になっちゃった?じゃあ、今日俺んち来て久しぶりに確かめ合う?」

「バカ!変態!」


ケラケラ笑ってあたしの髪をくしゃくしゃ撫でた。


橙磨のこと誰にもあげない!