焦って動揺するあたしを見事に見破られたのか……


悠矢は肩を揺らしてクスクス笑う。


あぁ……バカにされますね、はい。


「で?どうなんです?」

「い、いるよ彼氏!」

「…そうですか〜。じゃ、そのネックレスも彼氏さんからのプレゼント?」

「あはは……まぁね」


あたしはネックレスをぎゅっと掴んだ。


こう見えて1年も付き合ってる彼氏いるんだよ。


「彼氏さん誰なんスか?バスケ部?」

「うん。悠矢もよく知ってる人」

「え……日向さんは華奈さんと付き合ってるし〜…もしかして、橙磨さん?」


ドンピシャで当てられたのが恥ずかしくて、あたしは小さく頷いた。


すると、悠矢は少しヘコんだ顔をして机に突っ伏す。


え、ちょっと何この反応!?


「はぁ〜……ショック。俺、結香さんのこと狙ってたのに…」

「はぃぃぃ!?」


可愛い顔して、えぐいこと言うな。


戸惑うあたしを置いてくように、悠矢は席を立った。


「橙磨さんとお幸せに。言われてみればー……そのネックレスお揃いですよねっ」


観察眼すごい……。


なんで後輩に振り回されてんの!!?