あたしの部屋なのに、橙磨のスマホとか着替えとか置いてあるから落ち着かない。


ここに橙磨がいないのにドキドキするよ……。


ベッドで正座して、ずっとドキドキしてると勢い良く部屋の扉が開いた。


「なっ、何してんの?びっくりした〜!ベッドの上で正座って!」

「と、橙磨こそ!ノックぐらいしてよ!着替えてたら、どうするの!」

「ここぞとばかりに押し倒して襲う」

「バカ……」


緊張してるのあたしだけみたいじゃん。



正座するあたしの隣に橙磨が腰を降ろした。


そして、そのまま………


まさかの本当に押し倒しされた。


「やっぱダメだ…。我慢しようと思ってたけど、結香目の前にしたら理性なんて吹っ飛ぶな」

「なっ、う、嘘でしょ?」

「結香が嫌ならやめるよ。泣かせたくねぇもん」


悩むあたしに追い打ちをかけるように、噛み付くようなキスをする。


橙磨のまだ湿ってる髪から落ちる滴が鎖骨に落ちてくすぐったい……。


「これ以上触ったらヤダ?」

「ううん……。今日だけ橙磨の好きなようにしていいよ」

「マジで言ってる?……ありがと、結香大好き」