結香は俺の腕をぎゅっと掴んで、ふわっと笑った。


ほんとは笑う余裕なんてないはずなのに。


「大丈夫。橙磨ひどいことしないもん」

「しちゃうかもよ?なるべく理性保つように努力するけど……」

「食べたくないの?あたしのこと」



そうゆうこと言うのって無自覚?


マジで理性保つのキツイ………。


ほんとに結香のこと、ぶっ壊すかもしんないのに良いの?


「あ、でもアイス食べてからねっ」

「食べながら、ちゃんと考えとけよ」

「あんなに橙磨が誘ってたのに…」


こんな、すんなり言われたら逆に弱気になるわ!



結香がアイスを食べ終わって、立ち上がろうとしたところを腕を引っ張って止めた。


「あ……橙磨。アイスのゴミと、スプーン洗わせて?」

「いい」

「へっ?」

「そんなのしなくていいから、黙って俺に抱かれてて?」

「きゃっ!…と、橙磨……んっ」



いきなり、いつもより深いキス。


これだけで、へばるなよ?