【橙磨side】
最近はとにかく結香に触りたくて、しょうがない。
俺のこと、ただの幼なじみで付き合ってる延長線上だと思ってるだろ?
俺も普通に男の子なんですけどね。
「ねぇ、橙磨。ここ、どこか分かる?」
「教室だけど。なんか不満でも?」
「不満って……この状況は何!?離してよっ!」
「ヤダ!離してって言われたら尚更、離したくねぇもん!」
「はぁ〜……」
席に座ってた結香を後ろから抱きしめる。
呆れた顔で俺に抱きしめられてる結香は、あんまり抵抗しなくて。
ちょっとは抵抗してくれた方が、イジメ甲斐あるのにな。
つまんない!!
たまたま、結香の席の前を通りかかった千秋ちゃんが俺らをスマホで激写!
「は!?ちょ、千秋!ダメ!今撮ったの消して!」
「千秋ちゃん。その写メ後で送って」
「りょーかーい♪あ、結香にもちゃーんと送ってあげるからねっ!」
「いらないよっ!もう!」
まぁまぁ、そんな怒んないでよ。
好き過ぎてキスだけじゃ足りない!