体育館に行くと歓声が上がって賑やかなほど盛り上がってる。


熱気ハンパねぇ!!


「橙磨!脚の調子はどう?大丈夫?」

「この通り入院して以来全然平気!心配すんな」

「うん……頑張ってね!」

「任せとけ!祭り行くもんな!」


嬉しそうに笑ってから大きく頷いた結香。


よし……じゃあ、ちょっと頑張って来ますか。



「相手は強豪だけど、まぁ……やるしかねぇわな。で〜……静乃!続きなんだっけ!?」

「下手くそ。自信ないなら紙見なさいよ」

「わりぃわりぃ……。えっとー…?ダメだ!橙磨バトンタッチ!」

「はい!?俺!?」


正直、龍太さんは試合前の円陣組む時の一言が驚くほど下手くそ。


そんな俺も下手くそ。


だから結局俺は、隣にいる日向の手をパシッと叩く。


「バトンタッチ♪」

「結局俺かい!んじゃあ、強豪だからこそ倒したら自信にも繋がると思うんで……頑張りましょー!おー!」

「「おー!!」」


日向のゆるーい一言から始まった試合。


一見バカでほんとにバカな日向は、試合になればかなり頭が良くなる。


俺らのチームのゲームメイクを担当するポジションだもんな。