お父さんは単身赴任中だから、基本的ご飯はあたしとお母さんの二人。


でも今日は橙磨がいてなんだか賑やか。


楽しいかも。


「おばさんおかわりー!」

「まだ食べるの!?ねぇ、橙磨の胃袋って何で出来てるの?人と違うでしょ!」

「バカなこと言わなくていいのよ〜結香!男の子はこれぐらい食べるのが普通よね〜?」

「はい!結香が食わなさ過ぎなんだよ。唐揚げもらいっ」

「キャー!あたしの唐揚げ取るなバカ!」


もう嫌だ!


お母さんと橙磨グルになるもん!



あたしがいじけてた晩ご飯も食べ終わって、そろそろ橙磨が帰るかな?って時。


思い出したように橙磨が口を開いた。


「おばさん。俺、言わなきゃないことあったんだ」

「どうしたの?橙磨くん」

「今、結香と付き合ってます!幼なじみってより彼氏です!」


………はいぃぃぃ!!?


「あら〜♪結香のことよろしくねっ!こんなイケメンが彼氏なんて幸せじゃなーい!」

「橙磨……アンタ何言ってんのよ〜!」

「報告しとかないとダメじゃん?彼氏として!」



もうヤダ〜……恥ずかしい!


あたしが俯いてると、お母さんが更なる爆弾発言。


「それなら泊まりなさいよ!お母さん仕事でいないなら大変じゃない♪」