【夕立】
夕立がきそうな空模様。
昇降口でぼーっと立っていた私は、ちゃんと傘を持っているのに帰ろうとしなかった。
すぐに帰る気分じゃなかった。
どうせなら、夕立の中をびしょ濡れになりながら帰りたい気分だった。
...うまくいかない日は、どうしても感傷的になる。
むさくるしい太陽が厚い雲に隠れて、いい気味だと思った。
どうしてあの子は、とか
どうやったらあんな風に、とか
なんで私は、とか
とにかく嫉妬と劣等感で心がいっぱいいっぱいで
今は、そういうのを全部流したい気分だった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…