3年間奇跡的にずっと同じクラスで
2年と約半年、片想いしている相手だ。
曲を止めるのも忘れて、イヤホンを外す。
「違う、図書室で勉強するの」
「あー、そっか。おまえが補習なわけないもんな」
ちゃんと真面目に授業に出ていれば、君だって補習を受ける必要はなかったのに。
言おうとしたけど、言わなかった。
こういうときに優しい言葉をかけられないのは、なぜだろう。
「じゃ、また」
彼の形をそのまま映した影が、ずんずん先へと歩いていく。
なんだろう、この、苦しい気持ちは。
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