「瑠璃ちゃーん、颯人くーん。ご飯よ~」


いつもとは違う若いお姉さんの看護師だ。


先に手前側の颯人にご飯がいく。


「ふふっ。たぁ~くさん食べてね♪」


なかなか来ないと思ったら、颯人に媚売ってるよ、あの人。


まぁ、颯人はイケメンだし。


こっちへ来たと思ったら、さっとご飯だけ置いて出ていく。


何あの人っ!


感じ悪いな!もうっ!


「なんか、色鮮やかだな・・・・」


私に話しかけてる?


「う、うん!そうでしょ?味のほうも保証するからね!私が!」


「瑠璃が保証するとか、信じらんねーなー」


「なによー!」


「冗談だって」


でも、病院食は飽きてしまった。


携帯でお母さんに電話する。


「お母さん、あのさ」


なるべく小さな声で話した。


「病院食飽きちゃった。何か買ってきてほしい。うん、うんそう。フルーツとか」