「でも、麻衣先輩。」
「ん??」
「いつまで、忘れずにいるんですか?」
「ずっと…かな。」
忘れられるわけがない。
私が、変な守り方をして。
傷つけた。
彼が背中を向けた時に見えた顔。
一瞬だけど、とても壊れそうな顔を
していた。
私が、あの顔を…私が…
「…ぱい!…せんぱい!!麻衣先輩!!」
あ。自分の世界に飛んでいた。
私の世界は。真っ黒。
あの出来事は。
自分にとって、かなり後悔するものになっていた。
詩織とは、昔と変わらない友達のまま。
「先輩!先輩は、ずっと。っていいましたけど。そんなのむりです。
先輩は、結婚もしないつもりですか?!その人となにがあったのか
わかりません。でも、先輩。
少しぐらい前向いてみたって。
いいじゃないでしょうか。
前向いて生きていたって。誰も
責めませんよ。忘れられなくても、過去にすることは出来ます。…忘れられない過去にして合コンに行ってみませんか?」