「だ、だめだよ。なにいってんの…?
私、稜の事傷つけたんだよ?」

「傷つけられても、好きなんだ。
もう、恨んでなんかない。」

う、うそ…

「じゃあ、さっきはなんで…?
なんであんな睨んでたの?」
「あれは、………から」

声が小さすぎて聞こえなかった。

「え?」
「悠人が、お前のこと馴れ馴れしく
呼び捨てでよぶからじゃねえか!
…俺、焦ってたんだぞ。
悠人から電話もらって
お前が合コンにいるって聞いたとき…
気が狂うかと思った。
お前が俺のことわすれて
ほかのやつのところいっちゃったら
どうしようって。」

わたしの肩に頭をコテンと預ける
稜は愛おしく…可愛く思えて。
自然に手が稜の頭の上にいき
気がついたらなでなでしていた。

稜が恨まずにわたしをおもってくれてたことにすごく嬉しさを感じた。

「なぁ…おまえはもう
俺のことなんかなんとも思ってねーの?おれさ…お前じゃないともうダメだわ
お前が隣にいてくんねーと…
落ち着かなくて…
もう絶対なにがあっても守るから。
俺のところに戻ってこいよ…」

この人はどれだけ私を泣かせ…
喜ばすのだろう。

私…もういいのかな。
素直になって、いいのかな。