「…まい!」
「…っりょう?、」
後ろから稜につかまえられて。
ぐっと力が加わった腕は
いたいはずなのに。いたくなくて。
怖かった。
「麻衣。どう言うことだよ。
反省してるって。わるかったって。」
「どういういみって。
そのまんまでしょ。」
久しぶりの稜との一対一の会話。
苦しいっ…
いますぐに本音をぶつけそう。
「麻衣。俺さ…麻衣のこと
本気で好きだったんだ。」
"だった"その言葉は妙に私の心を
突き刺して。
傷つける。
……稜はしっかりまえに進んでる。
「う、うん…」
「浮気されたとき。すげーショック
だった。きつかった。そのあと
おれ、女信じられなくなった。」
稜の心に残ってる私は…
トラウマを作ったにくい人……?