「しらなーーい!」





ユウキチくんはあっけらかんと、

嘘偽りのないとはっきりわかるような返答だった。





じゃあ、誰に聞いたらわかるのだろう。




星矢さんに直接聞くのは怖いし、だからと言って他の人に聞くのも勇気がいるし……。






「ユウキチに聞いたって、何も返ってこねーよ」

「テツマさん!?」



入口の壁にもたれ掛かっているテツマさん。

いつから、聞いていたのだろう?




ユウキチくんはテツマさんに気付くと、テツマさんに抱きついていく。





「あのっ…」

「ユウキチは何にも知らない。エージェントがどういう所なのかすら教えてないからな」

「…………」

「それなのにコイツは居座ろうとするんだけど」



そう言って、テツマさんはユウキチくんを引き離す。