あたしだけが分からずに、星矢さんと星子さんは言い争いを続ける。
事の根源である希子さんはというと、そんな二人をみて微笑んでいた。
「美園ちゃん、よろしくね」
「よろしくおねがいします…」
「ほんと、噂通りに可愛い」
「噂、ですか」
「わたしの息子の銀くんが、セーヤくんが可愛い女の子連れてるって、組の中で大騒ぎだったの」
「ええ!?」
「ふふ。ほんと、可愛い」
希子さんは何度も何度も、あたしを可愛いとベタ褒めしてくる。
恥ずかしすぎるよっ…。
「セーヤくんの好みって、こういう子だったんだね」
「希子さん、なんか勘違いしてるっすよ」
「希子、それはウチも思うてん。こいつ女の見る目ないんかと思ってたし」