「オカン!希子さん来たで!」
星矢さんがリビングの扉を開けると、水色の綺麗な着物姿の女性が入ってきた。
「星子ちゃん、こんにちは。お土産持ってきたよ」
とても清楚で、品があるというか、見ていてこっちまで心が安らぐというか、
雰囲気の優しい女性。
お土産というのは、星矢さんが持っている紙袋の事だろうか。
「わざわざ雨の日に来なくてもいいやろ」
「だって久しぶりに星子ちゃんと会える日だったんだもん。無理してでも来るよ」
「まあそん時は、セーヤが怒られるんやろうけどな」
「いつもセーヤくんごめんね」
「いえいえ!希子さんの為なら!」
あたしが想像してた人とは、真逆の女性。
あまりにも衝撃すぎて、固まってしまった。